2007年12月15日 06:00
セキュリティーに関連する用語は、カタカナばかりで何だかよくわからないものが多いが
トロイの木馬、ワーム、スパムなどの
言葉の由来や本来の意味を調べると、これがなかなか面白い。

トロイの木馬
コンピューターでのトロイの木馬(Trojan Horse)は、
パソコンに侵入して悪さをするプログラムのこと。
名前の由来は、ギリシャ神話のトロイア戦争だ。
トロイア戦争とはトロイ軍とギリシャ軍の戦いのこと。
トルコ西部にあったトロイの町を包囲したギリシャ軍は頑強な城壁に阻まれ、
なかなかトロイ軍を陥落させることができない。
そこで登場するのが、トロイの木馬だ。
車輪のついた大きな木製の馬を作り、その中に兵士を忍ばせておく。
そのうえでギリシャ軍は木馬を放置し、いっせいに退却したように見せかけた。
トロイ軍はギリシャ軍が退却したものと思い込み、
勝利の記念に木馬を城壁の中のアテナ神殿へ持ち込む。
夜になって祝宴が開かれていた時、木馬から兵士が躍り出て城門を開け、
戻ってきたギリシャ軍を招き入れてトロイの町を破壊してしまうのである。
つまり相手の城壁内に木馬を忍び込ませて陥落させたわけだ。
相手のパソコンにプログラムを仕込んで、悪さをするという意味ではまったく同じ。
トロイの遺跡はドイツ人のシュリーマンが発掘し今も遺跡として残っている。
ワーム
ワーム(worm)とは自己増殖を繰り返しながら、
パソコン内部で悪さをするプログラムのことで
小説から取られたセキュリティー用語だ。
由来となった小説は 1970年代のSF小説衝撃波を乗り切れ。
ネットワークが進んだ未来世界を描いた イギリスのSF作家、ジョン・ブラナーの作品だ。
この小説の中で「テープワーム(さなだ虫、tapeworm)」というものがネットワークに送り込まれ、
自己増殖しながらネットワークを破壊してしまう。
自己増殖で感染していく姿がそっくりなことから、
テープワームのワームが一般的なセキュリティー用語として使われるようになった。
スパム
迷惑メールであるスパム(spam)は、
イギリスのブラックジョークを満載したコメディ番組
モンティ・パイソンのコントの1つから生まれている。
スパムとは豚肉の缶詰の商品名だ。
しつこく連呼されて受け取らざるを得ない、
ということから迷惑メールのことをスパムと呼ぶようになった。
モンティ・パイソンの定番コントにレストランに入ってくる夫婦の話がある。
夫婦は初めて入ったレストランで注文をしようとすると、
周りに座っていたバイキング(モンティパイソンではおなじみ)の一団が
「スパム、スパム、スパム」と叫びだす。面白がって店員も「スパム、スパム」と叫び始め
結局夫婦は嫌がっているのにスパムを注文せざるを得なくなるというコントだ。
他に ファーミング(Pharming)というフィッシング詐欺に似た詐欺の手法のことなどがある。
農業では田畑に種をまいて収穫するのを待つが、
ファーミングもシステムを作っておいて被害者がひっかかるのを待つ。
このことから農業(Farming)と洗練された(sophisticated)
を組み合わせてファーミング(Pharming)という新語が作られた。
セキュリティー関連用語には、由来となるエピソードが面白い言葉、
仕組みや方式を見事に表す言葉がある。
セキュリティー用語の語源や由来のエピソードは楽しいものが多い。
ネット上にはセキュリティー用語辞典サイトもあるので、
一度みてみると面白いかもしれませんね。

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